2013年7月31日
テーマ:湘南鎌倉総合病院
先日はTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)がありました。まだ治験の段階ですが、適応に関して厳重に患者さんを選別し万全の体制でこの治療は行われております。
この治療には多くの医師(循環器内科・心臓血管外科・麻酔科)、コメディカルのスタッフが関わります。朝一にHeart team として皆が集まりカンファレンスして最終症例検討、確認事項を行います。
右大腿動脈からのアプローチでしたが、麻酔導入から右大腿動脈露出、デリバリーシステムのセッティング、人工弁をdeployし手術終了まで約1時間ちょっとで、患者さんもすぐに抜管。スタッフの皆さんも、もう慣れたものですがやはり重症の大動脈弁狭窄症で高齢、基礎疾患も多い患者さんですので緊張感があります。
この治療で使われるデバイス(人工弁)の一つに対して薬事承認が6月におり、今年度中にこの治療が始められるかもしれません。しかしすべての施設でこの治療を行うことはできず、かなり厳しい施設基準が設けられております。
神奈川県では我々の施設だけみたいですので、Heart team一丸となって治療していきたいと思っております。重症の大動脈弁狭窄症があるけれども開胸手術はリスクが高く困難と言われていて、でもまだまだ現役でやりたいことがある高齢の患者さんが恩恵受けられればと思っております。